賃貸借契約と火災保険
2017.08.02
不動産の賃貸借契約を結ぶ時に、セットで火災保険の加入を求められる事が多いかと思います。
弊社でも管理している物件やご紹介する物件へは必ず加入して頂いています。
一般的に賃借人の方に加入して頂く火災保険と呼ばれるものは
「家財保険」と「借家人賠償責任保険」、「個人賠償責任保険」がセットとなっています。
この補償、「火災」時の損害だけをカバーするものでは無いことをご存知ですか?
弊社で物件のご案内をする時にも、まれに
「タバコ吸わないし、キッチンもIHだし、火事になる原因が無さそうなのに火災保険って加入しないとダメですか?」
というお問合せを頂く事があります。
今回はそんなご質問にピッタリな事故をご紹介します。
先日、弊社管理物件の入居者様より
「上の階から水が漏れてきて、部屋が水浸しです。すぐに来て下さい!」
との連絡が入りました。
担当者がすぐに駆け付けると、確かに…水浸し…。
上の階のお部屋を訪ねると、
その方もご自身のお部屋が水浸しになっていて
掃除しているところでした。
心当たりがあるか上の階の方に聞いてみると、
洗濯機の排水ホースが外れているのに気づかず外出していて
帰宅すると水浸しになっていたとの事でした。
まさか階下にまで浸水していると思わなかった、と慌てて謝罪に行かれていましたが
天井には水のシミ、その近くの壁は浮いている状態でした。
こんな時に使えるのが、火災保険です。
補償内容に含まれている、個人賠償責任補償というものを使って
階下の被害の修繕費用を補てんする事が出来ます。
今回の件も、加入頂いていた保険会社への事故報告をし、現在対応中となっています。
天井や壁の修繕を全額個人負担となると
決してお安くはない金額になってきます。
注意して生活していても、いつどんな時にこのような事故が起こるかわかりません。
今回は階下被害の水漏れの一例でしたが、
その他にも、ベランダからの落下物で通行人にけがをさせてしまった、など日常生活で起こりうるトラブルをカバーする事が出来ます。
このように、火災保険と言っても
火災のみならず暮らしのトラブルを補償してくれる保険となっているのです。
(もちろん、場合によっては補償出来ない事故もございますが…)
賃貸用の火災保険は、2年更新となるものが多いですが
更新手続きを忘れてしまい知らない間に補償期間が過ぎていた
なんて事がないようにして頂きたいと思います^^